🌸オンプレーネール🌸

オンプレネール(en plein air)は、フランス語で「戸外で」「野外で」「屋外で」という意味を持つ言葉です。特に美術の分野で使われることが多く、「戸外制作」を指します。
意味と歴史的背景
- 戸外制作: アトリエ(室内)ではなく、自然の光の下で、風景や対象を直接見て絵を描くことを意味します。
- 歴史的意義: 19世紀半ば、フランスのバルビゾン派の画家たちが自然の光と色彩を追求し始めたことで、この技法が重要視されるようになりました。
- 印象派との関係: 特に印象派の画家たち(クロード・モネ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、カミーユ・ピサロなど)は、この「オンプレネール」を制作の基本としました。彼らは、刻々と変化する光や大気の動きを捉えるために、屋外で絵を完成させることにこだわりました。
なぜ「オンプレネール」が重要だったのか?
- チューブ入り絵具の発明: 1870年代にチューブ入りの絵具が普及したことで、画家は重い顔料や油をアトリエから持ち運ぶ必要がなくなり、屋外での制作が格段に容易になりました。
- 鉄道の発達: 鉄道網が発達し、パリから郊外の自然豊かな場所へ簡単に行けるようになったことも、戸外制作を後押ししました。
- 光と色彩の追求: アトリエの人工的な光とは異なる、自然光が持つ微妙なニュアンスや色彩の変化を直接キャンバスに写し取ることで、従来の絵画にはない生き生きとした表現が可能になりました。

二人はよく連れ立って風景を描いた。「自然に即して描く」セザンヌの有名な言葉です。二人は生涯、戸外制作を続け独自の絵画を追求しました。
🌸白馬会🌸
白馬会(はくばかい)は、明治時代に日本の洋画界に大きな影響を与えた美術団体です。
創設と目的
- 創設年: 1896年(明治29年)
- 創設者: 黒田清輝、久米桂一郎ら
- 目的: 留学先のフランスで学んだ外光派(がいこうは)の画風を日本に広めること。
- 当時の洋画団体「明治美術会」の旧派・脂派(やには)と呼ばれる重厚な画風に対し、光と影を明るい色で捉える外光派の技法を導入。日本画壇に新しい風を吹き込むことを目指した。
- 特に、影の部分に紫の色を多用したことから、「紫派(むらさきは)」とも呼ばれました。
活動内容
- 展覧会: 毎年「白馬会展」を開催し、新しい洋画の発表の場を設けました。
- 教育: 洋画研究所を設立し、後進の育成にも力を注ぎました。
影響と歴史(白馬会から光風会へ)
1911年(明治44年)に、所期の目的を達成したとして解散しました。
白馬会の解散後、メンバーであった中澤弘光らが中心となり、後継団体として光風会(こうふうかい)が設立され、その活動は現在も続いています。
白馬会は、黒田清輝を中心に、藤島武二、岡田三郎助、青木繁、和田英作など、多くの著名な画家を輩出しました。
明治後期の洋画壇の主流となり、日本の近代洋画の確立に大きく貢献しました。
白馬会とオンプレネール
白馬会の創設者である黒田清輝や久米桂一郎も、留学先のフランスでこの「オンプレネール」の手法を学び、帰国後に日本の洋画界に紹介しました。そのため、日本の美術史を語る上でも非常に重要な概念です。
白馬会-創立メンバー
白馬会のメンバーは多岐にわたりますが、創立メンバーや中心的な活動を行った主要メンバーを挙げると以下のようになります。
- 黒田 清輝(くろだ せいき):中心人物。フランスで学んだ外光派の技法を導入。
- 久米 桂一郎(くめ けいいちろう):黒田と共にフランスで学び、会の結成に尽力。
- 藤島 武二(ふじしま たけじ):後に東京美術学校の教授として多くの後進を指導。
- 和田 英作(わだ えいさく):黒田門下で、後に東京美術学校校長も務める。
その他の主要メンバー・関係者
- 岡田 三郎助(おかだ さぶろうすけ):女性像や人物画で知られ、後進の育成にも尽力。
- 白瀧 幾之助(しらたき いくのすけ):兵庫県生野町出身。風景画を得意とした。
- 青木 繁(あおき しげる):夭折の天才画家。白馬会展で『海の幸』を発表。
- 中沢 弘光(なかざわ ひろみつ):光風会の創設にも関わる。
- 小林 萬吾(こばやし まんご):東京美術学校で教鞭を執り、教育者としても活躍。
- 鹿子木 孟郎(かのこぎ たけしろう):特に風景画を得意とした。
- 中野 夫人(なかの ふじん):女性メンバーとしても知られる。
- 中川 八郎(なかがわ はちろう):明治時代を代表する洋画家の一人。
- 山本 芳翠(やまもと ほうすい):明治初期から洋画を学び、フランス留学経験も持つ。
- 石井 柏亭(いしい はくてい):多才で、油絵、版画、雑誌編集など幅広く活動。
- 小山 正太郎(こやま しょうたろう):白馬会の結成に反対して離脱したが、洋画界の重要人物。
白馬会は、厳密なメンバーリストが存在するわけではなく、白馬会展に出品・参加した多くの画家たちによって構成されていました。上記の画家たちは、特に会の活動の中心を担い、日本の近代洋画の形成に大きな影響を与えた人物たちです。

山本芳翠 (Yamamoto Hōshū)
黒田清輝 (Kuroda Seiki)
久米桂一郎 (Kume Keiichirō)
前列(左から)
藤島武二 (Fujishima Takeji)
和田英作 (Wada Eisaku)
岡田三郎助 (Okada Saburōsuke)
白瀧幾之助 (Shiradaki Ikinosuke)
この写真は、日本の近代洋画を確立した主要な画家たちが、留学先で交流を深めていた様子を伝える歴史的に重要な一枚です。特に黒田清輝と久米桂一郎は、白馬会の中心人物として日本の洋画界に大きな影響を与えました。
🌸点風オンプレネール・アートクラブ🌸

設立
設立者: 白馬会が黒田清輝らによって設立されたように、点字デジタルアートの「点風オンプレネールアートクラブ」は、新進気鋭の視覚障害のあるアーティストと、伝統的な戸外制作(オンプレネール)を行う晴眼者アーティストが共同で設立。
設立年: 2025年
背景: 点字デジタルアートが発展する一方で、従来の絵画が持つ「光と影、色彩」の表現力を点字デジタルアートにどう取り込むかが課題であった。このクラブは、リアル絵画とデジタルアートの両方の制作手法を融合させ、新たな「光の表現」を追求することを目的とする。
目的
白馬会が外光派の画風を広めたように、「点風オンプレネールアートクラブ」は以下の目的を掲げます。
- 「光のハイブリッド表現」の確立:
- 晴眼者: 従来のオンプレネールの手法で、刻々と変化する自然光や大気の色彩をキャンバスに捉える。
- 視覚障害者: 晴眼者が捉えた光の色を、デジタルデバイスを通じて音や触覚情報に変換し、点字デジタルアートとして表現する。
- これにより、視覚と非視覚の感覚を融合させた、二つの層を持つハイブリッドな作品を制作する。
- 身体と場所の対話:
- アトリエという閉じられた空間から解放、自然や街中といった特定の「場所」に身を置く。
- 晴眼者はその場で風景をスケッチし、視覚障碍者はその場所の音、風、湿度、温度、匂いといった非視覚的な情報を収集することで、場所の持つ本質を多角的に捉える。
- 新たな「色彩」の共有:
- 晴眼者の描く「色」を、視覚障碍者も感じ取れる「音色」や「触感」に変換し、共感の可能性を探る。例えば、青空の「青」を清らかな高音に、夕焼けの「赤」を暖かみのある低音にマッピングするなど。
活動内容
白馬会が展覧会や研究所を設立したように、「点風オンプレネールアートクラブ」も以下の活動を行います。
- 共同制作セッション:
- 特定の「場所」(例:海岸、森林、都市の交差点など)で、晴眼者は絵筆を、視覚障害者はセンサー付きのデジタルデバイスを手に、同じ風景を同時に制作する。
- セッション中、晴眼者は自身の感じた色彩や筆致を言語で伝え、視覚障碍者は感じた音や触感を言葉で共有し、互いの作品にフィードバックを与え合う。
- 展覧会「光の協奏曲(Symphony of Light)」:
- 定期的にクラブ展を開催。作品として、アナログの絵画と、対応する点字デジタルアートを並べて展示する。
- 鑑賞者は、まず絵画を見てから、隣の点字アートに触れたり、ヘッドフォンで音を聴いたりすることで、一つの風景に込められた複数の感覚を体験できる。
- 研究と教育:
- 従来の絵画とデジタルアートの融合技術、異なる感覚を通した表現方法に関する研究を行う。
- ワークショップでは、参加者が自身の感覚をアートに変換する体験を提供し、表現の多様性を広める。
この度、当NPOは、戸外制作(オンプレネール)という絵画運動を未来へと引き継ぐため、「点風オンプレネール・アートクラブ」を結成いたしました。
本クラブは、自然の光と色彩を捉える従来のオンプレネールと、点と音で世界を表現する点字デジタルアートを融合させ、「場所」や「身体」を介した直接的な体験から新しい美を創造します。
さあ、皆様もご一緒に外へ出かけ、季節の移ろいを肌で感じ、心で描き出しませんか。筆とデジタルデバイスを手に、五感で風景を捉える新しいオンプレネールを楽しみましょう。
ご参加を心よりお待ちしております。

1.募集内容:
・定員: 20名程度
・経験: 不問
・画材: 不問
2.運営:
クラブ会員相互で運営する方式。メンバーの主体性を引き出し、クラブをより良いものにしていくための理想的と考えます。
〇大切なポイントポイント
・メンバー全員が協力し合う文化を築く。
・役割分担を明確にする(幹事、会計、広報など)。
・定期的なミーティングを開く(活動計画や収支報告のため)。

3.経費等:
・入会費: 15,000円
・年会費: 6,000円(クラブ基盤運営費)
・参加費: 1回 4,000円(講師、アドバイザー料)
・ツアー:実費負担
・展覧会:実費負担
・地位 NPO法人姫路タウンマネージメント協会 点風オンプレネールアートクラブ会員
・その他:モデル代金等経費あり
・講師、アドバイザー:白馬会の流れをくむ、光風会会員がアドバイスいたします。
研究事業スケジュール
晴眼者を対象にした伝統的な技法の習得と点字デジタルを融合した新しい表現を目指す研究所です。
既存の西洋絵画の技と、点字デジタルアートの心を結ぶ。
五感で「見える」新しい絵画を、共に探求する場所です。

お問合せ等:
NPO法人姫路タウンマネージメント協会
お電話またはお問合せフォームから
℡079-281-7466
